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クローズアップ(漆芸家・蒔絵師 大川 彰さん) 平成28年度花日和春号(平成29年3月発行) | 花巻市

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Academic year: 2018

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 伝統工芸品が放つ、華やかさや重厚感は、観る者をひと目で虜にする。その感動は瞬間では収まらない。観察すればするほど、隙のない精巧な仕上がりに驚かされる。そこから想像の矛先を作り手へと向けてみる。どれ程の技術力があれば、この模様を描けるのか

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蒔絵を施した茶道具と、文 字盤に蒔絵を施した高級 時計「浄雅(じょうが)」。全て 大川さんが制作した。大川 さんの母親は茶道家でも あり、蒔絵といえば最初の 記憶は茶道具だった。「浄 雅」の蒔絵は、これまでに 30種以上制作しており、全 国の名だたる蒔絵師の中で も最多を誇る。雄大な「逆 さ富士」、迫力のある「金 龍」、「若冲写南天雄鶏図」 の他、可愛らしい犬や猫も 描いた。「ひとつ仕上げるの に約2カ月かかります。や りがいのある仕事のひとつ です」と語る。

漆 芸 家 ・ 蒔

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大川さんが岩手県に帰郷し、工場勤めをしながら趣味で蒔 絵を施した飾り箱。この飾り箱をつくったことがきっかけ で、職人魂に火がついた。「自分のために趣味でつくった のは、これが最初で最後だと思います。やはり私は自分の ためにつくるのではなく、お客様のためにつくりたい。お 客様の期待に応えようとすると妥協できない。そのほうが 良いものが出来上がるんです」。

大川工房

TEL 080-1802-2971

惜しげもなく使って贅沢に装飾し、紙面から飛び出さんばかりの迫力ある蒔絵が載っていた。大川さんは一瞬で心を奪われた。蒔絵とは、豪華さと繊細さを兼ね備えた最高の技術だと思った。 蒔絵に魅せられ、大川さんは蒔絵で食べていけたらと仕事を探す。だが、岩手県には蒔絵の仕事がなかった。ただし、浄法寺塗りの研修所があった。大学卒業後、岩手郡安代町(

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岩手県を離れて、またも北陸へ。蒔絵の盛んな石川県輪島市に向かい、みっちりと技術を磨く。 輪島市で5年の月日が流れた。技術を夢中になって吸収する時期が過ぎ、大川さんはふと立ち止まる。自分はこのまま輪島市で暮らしていくのか

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この日は高級寝台列車の 壁面用に、漆塗りの板を 100枚用意。漆を刷毛で 均一に塗り、乾くまでの 時間を利用して他の作業 を進める。漆には湿気が ないと乾かないという特 徴がある。タンスの引き 出しのように、暗くて狭 い木質の空間が、乾かす のに最適だという。

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